四馬四様の馬革ラインナップ。

Leather JKT 2024

エイジングを追求した、個性派揃い。

今シーズン、ラインナップするレザーJKTは、馬革と鹿革を合わせると全11モデル。馬革の種類だけでも4種類を使い分ける。オガワの頭もそろそろ容量不足。自分自身で企画しておきながら、脳内がフリーズすることも少なくない。

そこで、「馬革の種類」と「採用モデル」を簡単に整理しておくことにした。

<顔料仕上げ>
採用モデル:OG-2

その名の通り、顔料を吹き付けて着色する方法。馬革の表面をコーティングする感じだ。「ピグメントフィニッシュ」とも呼ばれる。「Original Garment Brothers」では、昔ながらの製法によるフルベジタブルタンニン鞣しの馬革に、あえて顔料を厚く吹き付けた茶下地の馬革を使っている。

上写真は、ファクトリーであるワイツーレザーに数年間ストックされていた顔料仕上げの馬革。オイルが抜け、経年変化で全体的に激しいひび割れが発生している。お届けする顔料仕上げの馬革はここまでではないが、ブラザーの接し方次第では、将来このような荒々しい表情が手に入る。

漉き職人によって革厚1.3ミリ均一に割った後、大きなタイコで揉み込む(ミーリング)ことで「シワが浮きたくてウズウズしている瞬間」の革質に仕上げている。

<手染め・ムラ無し>
採用モデル:OG-2/OG-12/OG-15

フルベジタブルタンニン鞣しで仕上げた半裁の大きな馬革を、一枚一枚、職人が手作業で染料を刷り込んでいく「手染め」。昨シーズンまでは荒々しいムラを強調していたが、今シーズンはムラ無し、赤強めで仕上げている。着込んで表面が擦れると、キャメルイエローに染めた下地が現れ、抜群のエイジングが楽しめる。赤味が強いことから「赤馬」の愛称で呼んでいるが、あくまで「赤色」ではなく「赤茶色」。

漉き職人によって革厚1.3ミリ均一に割った後、大きなタイコで揉み込む(ミーリング)ことで「シワが浮きたくてウズウズしている瞬間」の革質に仕上げている。

<サドルホース>
採用モデル:OG-2/OG-20

牛革サドルの「栃木レザー」は有名だが、馬革のサドルレザーは珍しい。仕上げや染色を一切施さない、正真正銘の素上げ。日焼けにより色濃く変化していくが、栃木レザーのように短時間で小麦色や飴色になることはなく、じっくりと時間を掛けて変色していく傾向にあるようだ。フルベジタブルタンニン鞣し。

他の馬革同様、革厚を1.3ミリ均一に揃えているが、革どうしの擦れやアタリによる汚れを防ぐため、タイコで揉み込むミーリングは行っていない。そのため、革の繊維がほぐれておらず、新品時は硬くゴワついてる。

<ハンドフィニッシュ>
採用モデル:OG-5/OG-20

「赤馬」のようにすべての染料を刷り込む「手染め」ではないが、一度ベースのブラックに染めた後、職人が最終仕上げを「手染め」で行っている。そのため「Original Garment Brothers」では「ハンドフィニッシュ」として区別している。下地を明るいブラウンで染めることで、メリハリのあるエイジングが楽しめる馬革に仕上がっている。フルベジタブルタンニン鞣し。

漉き職人によって革厚1.3ミリ均一に割った後、大きなタイコで揉み込む(ミーリング)ことで「シワが浮きたくてウズウズしている瞬間」の革質に仕上げている。