「手染め」と「ハンドフィニッシュ」。
不動の人気を誇るシングルライダース「OG-2」。「研ぎ澄まされた日本刀のような一着」を目指し、ようやく辿り着いた理想形。この先、どんなレザーJKTを発表しようとも、「Original Garment Brothers」が続く限り「OG-2」は「THE ORIGIN」で在り続ける運命にある。
今シーズンは「赤馬」の愛称で親しまれている手染めの「RED BROWN」、そしてハンドフィニッシュによる「BLACK」の2色をリリースする。
「手染め」「ハンドフィニッシュ」の違いについて説明しておこう。
「手染め」の赤馬は、下地をキャメル色に染めた後、手作業で赤茶色の染料を擦り込んで仕上げている。2023年までは強弱をつけて染料を擦り込むことで、荒々しいムラを表現した。2024年からは染料をしっかりと塗り込むことで、ムラを減らし、赤味が強くなるように仕上げている。今シーズンも同様にムラ無しで仕上げるが、それでも若干のムラ、色味の違いは発生する。唯一無二という言葉が相応しい染色方法である。
「ハンドフィニッシュ」のブラックは、下地をブラウンに染めた後、馬革の表面層を均一にブラックに手染めする。その後、職人が革の表情、色の濃さなどを見ながら、ムラが無くなるようさらに染料を刷り込んで仕上げる。そのため濃淡やムラはほとんど感じないが、天然のシワやシボがダイレクトに浮かび上がる、手染め特有の味わいのある仕上がりとなる。
結局のところ、どちらも職人による手染めであることに変わりはないが、プロセスの違い、仕上がりの微妙な異なりから「Original Garment Brothers」では「手染め」「ハンドフィニッシュ」として独自に区別している。
ムラは減ったが、赤味は増した。


<RED BROWN>
2024年から採用している手染め、ムラ無しの赤馬。それまでの荒々しい色ムラが無くなることで、赤馬特有の「ヤンチャ感」が失われてしまうのでは……と心配していたブラザーも多かった。だが、心配はご無用。むしろ「ヤンチャ感」は増している。確実に増している。
手染めの色ムラは、擦り込む染料を厚くしたり薄くすることで生まれる。薄く塗った部分は下地のキャメル色の影響を受けて黄色味を帯びる。一方、ムラ無しは下地の影響を受けないよう、全体に染料をしっかりと塗り込んでいくので、全体的に赤味が強くなる。
この手染め、ムラ無しの馬革、街中で羽織ればかなり目立つ。はっきりと言っておくが、少しでも恥ずかしいと感じる人には「赤馬」は絶対にオススメできない。

「他人の目」より「己の目」。むしろ、他人の視線に快感を覚えるような人には、この上ない最高の相棒となってくれる。ちなみにオガワは……ファミレスでも赤い。周りの人はジューシーなステーキの写真を撮るが、オガワは汗ばむ自分を撮る。
エイジングを追求するならハンドフィニッシュ。


<BLACK>
ダブルライダース「OG-29」と同じ、ハンドフィニッシュの馬革で仕立てた「OG-2」。サンプルが完成してまだ1か月ほどだが、着用して感じたこいつの魅力を書き連ねる。
まず、革質が素晴らしい。「RED BROWN」も「BLACK」もタイコの中でじっくりと揉み込む「ひと手間」を加えているので、非常に柔軟で馴染みが良い。新品時は革にプレスが掛かっているので少々パリッとしているが、すぐに繊維が解れ、柔らかくなる。馬革JKT全般にも言えることだが、手元に届いたら、とにかく揉んでほしい。
早く袖を通したい気持ちもわかるが、揉んで揉んで揉みまくり、ジャケットが柔らかくなってから着用した方が、ブラザーのカラダを記憶するまでの時間は圧倒的に短くなる。オガワの個人的見解だが、まだ馬革が硬い状態で着込むと、袖や肩周りにパキパキと不自然で大きな折り目のようなシワが付く。「体に吸い付く」とは程遠い状態。お世辞にもカッコいいとは言えない。
オガワは新しい馬革JKTのサンプルが完成すると、着用は二の次で、1日数時間、数週間、一心不乱に手で揉み込むほどだ。

上写真は完成したばかりのサンプル「OG-2」の左身頃(向かって右)だけを揉んだ状態だ。左右身頃の差は歴然である。縦横無尽に走る無数のシワ、フロントや裾のエッジ、ポケット口のステッチにに浮いた波打つような皺癖。これが、この馬革のポテンシャルである。
エイジングも素晴らしい。実はレザーJKTのオーダー開始の準備を進めなければいけないタイミングで、ウォバッシュパンツ「OG-17B」、馬革バッグ「OG-6」のデリバリーが重なってしまった。久し振りに焦った。
だが、多忙は己に課せられたミッションとして楽しむべし。新しいサンプルJKTを着用して検品&梱包を行えば、すべての作業がより楽しくなるはずだ。そんな理由でダブルの「OG-29」を着用して汗を流した。

梱包用のダンボールを組み立てる際、エッジに擦れたのだろう。気が付けば、袖先のブラックが剥がれ、茶下地が現れている。ブラックに赤みを帯びた茶下地が見事に映える、そしてオガワは萌える。
手染めによるハンドフィニッシュだからだろうか。表面のブラック層は厚過ぎず、擦れることで茶下地が現れやすい傾向にあるようだ。当然、同じ馬革で仕立てた「OG-2」でも同様のエイジングが楽しめる。5年後10年後、相当ヤバい姿に育ってくれることは間違いない。
今の悩みは、同じ馬革の「OG-2」と「OG-29」どっちを優先的に着込むべきか。いや、「OG-15」も含めると三着だ。慣れ親しんだ「2」か、新しい「29」か、それとも究極のオヤジJKT「15」か。そんな贅沢な悩みも、作り手の特権である。
Detail of OG-2 Black.

2018年に「OG-2」の前身である「OG-1」を企画した際、「シンプルなジャケットにもっとも似合うラベルを作りたい」とフライトJKT「A-2」をモチーフに自らデザインした思い入れのあるラベル。

外袖、内袖、2枚のパーツのみで構成した筒状の袖は、次第に刻まれていくシワを存分に楽しむための最高の舞台。もはや袖先のジッパーすら不要である。

経年変化を楽しめるゴールドのユニバーサルジッパー。ジャケットと同素材の引き手は、茶下地の色を確認することができる。


左身頃の内側には、生産ファクトリーである「Y’2 LEATHER」のラベル。2018年秋に初めてレザーJKTを作り、早いもので8回目の秋を迎えた。長きに渡り、夢のような時間を与えてくれるワイツーレザーの職人たちには感謝しかない。

<参考データ>
身長:165センチ
体重:76キロ
胸囲:108センチ
ウエスト:34インチ(そろそろ33インチにサイズダウン)
「OG-2」のサイズ:38
※2025年10月の撮影時点
※絶賛ダイエット中により、昨年10月より7キロ減。
<サイズチャート>

■肩幅:左右の肩(頂点)の直線距離
■着丈:背中の中央。襟の取付位置から裾の下端までの直線距離
■バスト:胸回りをぐるりと1周した寸法
■袖丈:肩の頂点から袖の先端までの曲線距離
※サイズチャートの寸法には誤差が生じる場合があります。
※おおよその身幅(左右の脇下の直線距離)は、上記バスト寸法から2センチを引いて、半分に割った数値となります。
※「Original Garment Brothers」のレザーJKTは、スタイルによる着用感の違いはありますが、基本的にどのモデルもサイズ感を統一しています。
<価格>
13万8000円(税抜)
※全サイズ共通
※一部入金によるオーダーも可能です。詳細は「O.G.BROS.SHOP」の商品ページをご確認ください。
<素材>
馬革(フルベジタブルタンニン鞣し)
<カラー>
レッドブラウン(手染め)
ブラック(ハンドフィニッシュ/茶下地)
<革厚>
1.3ミリ
<納期>
2026年2〜3月(順次デリバリー)
オーダーを受けてから革を仕込むため、タンナーの作業状況、天候等によって早まる場合もあれば、遅れる場合もあります。今後の社会情勢による流通への影響などにより、納期が大幅に遅れる可能性もあります。そのことをご理解の上、オーダー頂きますようお願いいたします。納期の遅れが発生した場合にお待ち頂けない方は、オーダーをお控えください。
納期に大幅な遅れが生じる場合には、当方より個別にご連絡を差し上げますので、納期内(2026年2〜3月末)における詳細スケジュール等のお問い合わせはご遠慮頂きますようお願いいたします。「1日でも早く手にしたい」と思って頂けることは非常に嬉しいことですが、当方からファクトリーに個別の納期確認をする度に作業がストップしてしまうため、ご理解とご協力をお願いいたします。
例年、1か月半〜2か月ほどのオーダー期間を設けていますが、想定を超えるオーダーが集まった場合には告知することなくオーダー受付を終了させて頂くことがあります。
以下も必ずご確認ください。
※お一人様、各モデル一着のオーダーとさせて頂きます。異なるモデル(例えば「OG-2」と「OG-29」)、同一モデルでも色違い・素材違い(例えば「OG-2」の馬革モデルと鹿革モデルなど)は可能です。
※オーダー時に商品代金の全額(別途送料含む)、もしくは一部前金として3万円(税抜)のお支払いをお願いします。
※一部前金として3万円(税抜)をお支払い頂いた場合は、ジャケット完成時に残金10万8000円(税抜)+送料1000円(税抜)をお支払い頂きます。
※メールによるジャケット完成のご連絡後、5日以内に残金のお支払いをお願いいたします。
※完全受注生産のため、ご購入者様のご都合による予約のキャンセル、モデル変更、サイズ交換、返品、返金はできませんのでご注意ください。
※シワやシボの量や場所、色味には個体差があります。それらに関するリクエストやお問い合わせ、クレームは一切お受けできません。
※天然の「傷」「血筋」「トラ目」などが入る場合もあります。
※サイズチャートの寸法には誤差が生じる場合があります。
※写真は実際の商品の色味と異なる場合があります。
※写真のジャケットは着用サンプルです。お届けするのは新品のジャケットとなります。
※移染する場合がありますので、他の衣類や物に接する場合はご注意ください。
※炎天下の車内や火の近くなど、高温になる場所での保管や着用により、ジッパーやボタン、リベットが熱くなることがあります。くれぐれも火傷にご注意ください。
※肌や体に異変を感じた場合はすぐに着用を中止し、医師にご相談ください。
※火傷やその他の怪我など、いかなる場合でも責任を負い兼ねます。
※当製品における他製品への、色移り、汚損、破損、欠損、損害など、いかなる場合でも責任を負い兼ねますので、取り扱いには十分ご注意ください。
※オーダーを頂いた時点で、上記(納期も含む)、「O.G.BROS.WEB」「O.G.BROS.SHOP」内のすべての記載事項について、ご了承頂いたものとさせて頂きます。
オーダーは「O.G.BROS.SHOP」にて
O.G.BROS.SHOP<メール受信に関して>
主に携帯キャリアメール(docomo、ezweb、softbankなど)において、オーダー時の自動送信メールは届いているにも関わらず、その後の手動メールが届かない事例が多発しております。オーダー確認後、1〜2日以内には必ず手動メールをお送りしていますので、オーダー手続きから3日以上経過してもメールが届かない場合には、大変お手数ですが(shop@ogbros.shop-pro.jp)までご連絡頂けますようお願いいたします。
オーダー前に、ショップアドレス(shop@ogbros.shop-pro.jp)の受信設定をして頂くと確実です。
Gmailアドレス宛の場合、迷惑メールフォルダなどの別フォルダに振り分けられることも多くなっておりますので、お問い合わせ前にご確認くださいますようお願いいたします。