デザインの確定に数か月。
サンプルのスタッズベルトは完成した。だが、ここからが非常に長かった。今までオガワが企画してきたプロダクトの中で、もっとも困難で複雑な作業が待ち受けていた。
普段34インチのパンツを履くオガワのウエストサイズに合わせて製作したサンプル。当然、ベルトはサイズ毎に長さが異なるため、スタッズの配置を調整しなければいけない。

今回のスタッズベルトは「O.G.BROS.」「ダイヤ型インレイ」「丸型インレイ」の3つのデザインで構成している。そして、各デザインの間に菱形スタッズを配置している。
製作したサンプルよりも大きいサイズは、各デザインを配置する間隔を広げていけばいい。問題はサイズが小さくなる場合である。
間隔を狭めるにも限界がある。サイズによってはデザイン間に配置した菱形スタッズを省略するなど、基本デザインの調整が求められる。しかも「O.G.BROS.」の文字はウエスト中央に位置しなければいけない。アタマで考えるのは簡単だが、実際に作業を行うと脳内は大混乱。なかなかベストな配置を導き出せない。


ファクトリーから送られてくるサイズ毎のデザインをパソコンの画面上でチェック。デザインとデザインの間隔が狭すぎる箇所、ベルト装着時の剣先の位置も想定しながら、ミリ単位での修正を繰り返した。
結局、全サイズのデザインが確定したのは、サンプルの完成から数か月後のことだった。
ベルトのサイズについて。
一般的にベルトサイズは、パンツのウエストサイズの2インチアップと言われている。例えばオガワの場合、普段34インチのパンツを穿いているので、ベルトは36インチ相当になる。
現在「Original Garment Brothers」がリリースするパンツのサイズ展開は「28〜34・36・38・40・42・44」。その全サイズに対応できるように、スタッズベルトは「30〜36・38・40・42・44・46」をラインナップする。
先に紹介した通り、サイズ毎に異なるスタッズデザインであること、そしてサイズ表記だけでは適正サイズを選びにくいことから、全12サイズのスタッズベルトを実際に作成し、画像と寸法を最終レポートに掲載することにした。
革ベルトは長年の使用により、新品時から大幅に伸びていることも珍しくない。現在使用しているベルトを実際に測り、寸法が近いサイズを選んで頂きたい。