品番は「OG-20」。
新しい景色を見るために、新たな馬革で仕立てる、新たな一着。多くのブラザーに支持されている「OG-7」をベースに、独自のアレンジを加えて馬革JKTに落とし込む。
ダック生地で仕立てた「OG-7」は、アタリや褪色による枯れたエイジングが特徴だ。シワくちゃになり、表面が擦れ、下地のブラウンが剥き出しになった姿を目指す「OG-20」のベースとして、申し分のないモデルだ。
Gジャンタイプ「OG-5」を発表した時、「使えない胸ポケットは要らない」と言い放った。だが、「OG-7」と同寸法に設定した「OG-20」の胸ポケットは使える。「OG-7」で実証済みだ。
ただし、オガワが「OG-20」の胸ポケットに収めるモノは3つしかない。「iPhone 13 Pro」「ミンティア」「駐車券」。近日「iPhone 15 Pro」に機種変更予定だが、ほぼサイズが同じなのは確認済み。「OG-20」の胸ポケットは、この3アイテムの収納に大活躍してくれるだろう。
胸ポケットにはシボを使う。シボの量や表情には個体差があるが、シワが浮きやすい部位を積極的に使うことで、胸ポケットを付けたことによる着用時のストレスを低減させる。ジャケットの骨太感向上にも、大いに貢献してくれるだろう。
2023年9月。ファクトリーであるワイツーレザーを訪れ、「OG-20」のサンプル製作に立ち会った。目の当たりにしたのは、職人たちの高度な技術と妥協なきモノ作り。ここで紹介するのは全工程の1割にも満たないが、少しでも職人の情熱、モチベーションを感じ取って頂けたら嬉しい。
重要なのは、美しいバランス感覚。
見えない部分に注ぐ、惜しみない労力。