鹿革は、突然現れた。

Leather JKT 2023

オヤジに相応しいマテリアル。

2023年4月、先のレポートでお伝えした「赤馬」再構築に関する意見交換のため、大阪のワイツーレザー本社を訪ねた時のことだった。何の前触れもなく「オガワさん、鹿革は好きですか」と、梁本社長がワイツーレザーの鹿革JKTを見せてくれた。

もちろん大好物だ。今も自宅のクローゼットには、10年以上前に入手し、長年愛用したディアスキンJKTが大切に並んでいる。

ソフトな着心地、着るほどに現れる艶は、馬革とはひと味違う大人の魅力。久し振りに手で触れると、どこか懐かしい気持ちになった。

驚くほど柔らかく、体にピタリと吸い付いてもまったくストレスを感じない。メタボなオガワの腹部も優しく包んでくれる伸縮性もある。

2018年に「Original Garment Brothers」を立ち上げて早5年、「オヤジに相応しい馬革JKTを作る」という使命のもと、無我夢中で突っ走ってきた。その道中でオガワの脳内は少し凝り固まったのかもしれない。馬革はもちろん、鹿革もオヤジにこそ相応しいマテリアルではないか。

鹿革で仕立てる「OG-2」。

編集者時代「10年続く雑誌を作る」という目標のもと「Daytona BROS」を立ち上げ、11年間に渡って編集長を務めた。あの時と同じように、「10年好きなモノだけを作り続ける」という目標を持って「Original Garment Brothers」を立ち上げた。2023年はその折り返し地点だ。

「何周年」というアニバーサリー的な表現は好きではない。記念モデルも限定モデルも好きではない。だが、少し肩の力を抜いて、馬革以外のマテリアルに挑戦してみてもいい頃だ。

世界にその名を知られる、藤岡勇吉本店の鹿革。この極上のマテリアルで最初に仕立てるのは、フラッグシップモデル「OG-2」しかない。この一着は、5年間で凝り固まったオガワの脳内をほぐしてくれる、強烈なカンフル剤になるだろう。