デニムの聖地、岡山児島で生まれる。

「OG-14」Field JKT(End)

児島屈指の職人集団。

世界中の愛好家から「デニムの聖地」として崇められる岡山児島。瀬戸内海に面した風光明媚なこの土地で「OG-14」は生まれる。

大小数多くの縫製工場が存在するこの地で、技術、規模、設備、実績ともにトップクラスに位置するアパレルナンバ。オガワが絶大な信頼を寄せる職人集団だ。オガワのSNSで何度も紹介しているので、あらためて説明するまでもないが、オージーブロスのモノ作りに欠かせないファクトリーである。

社長の難波鉄哉氏は「Daytona BROS」編集長時代からの長い付き合い。ビジネスパートナーであり、気の置けない仲間でもある。

アメカジ好きであれば誰もが知る数々の人気ブランドの生産を手掛け、ファクトリーは常にフル稼働。多忙を極める中、いつも撮影に協力してくれる職人たちには、本当に感謝しかない。

丁寧な手仕事に職人魂を垣間見る。

一着の「OG-14」は、多くの縫製工程と惜しみない職人技によって誕生する。この限られたスペースでは、そのすべてを紹介することはできないが、職人たちの丁寧で緻密な手仕事の一部だけでもお伝えできればと思っている。ブラザーの相棒が生まれる空間を、ぜひご覧頂きたい。

生地の上に型紙を置き、ハンドカットで裁断する。本生産時には複数枚の生地を重ねて裁断する。生地は裁断前に洗い&乾燥を施しているので、着用後の洗濯による縮みはほとんどない。

ボタンやリベットなどの副資材を除いた、「OG-14」を構成する全パーツ。ジャケットを構成するパーツは少ないほどシンプルでいい。

フロントの4つのポケットの縁を折り返してアイロン掛け。丁寧に折り目を付ける。

前身頃にポケットを縫い付ける。「OG-4」「OG-7」と共通のスクエアなポケットデザイン。シンプルだが使い勝手も良い。

襟の組み立て。袋状に縫い合わせてから折り返す。襟は見た目の印象を大きく左右するので、丁寧にアイロンを掛けて、キッチリ仕上げる。

巻き縫いミシンでショルダー部の前後身頃を縫い合わせた後(ページのトップ画像)、襟を縫い付ける。難波会長にはいつもサンプル製作を手伝って頂き、感無量。ありがとうございます。

アームホールに袖を縫い付ける。この時、まだ上袖と下袖は縫い合わさっていない。

袖先からスタートし、上袖と下袖を縫い合わせながら脇に進み、そのままボディサイドで前後身頃を縫い合わせながら裾まで一気に進む。

分かりにくいが、カフスの取り付け工程。

裾を折り返して、縫い合わせる。

襟元にラベルを縫い付ける。フライトJKT「A-2」をイメージしたデザインなので、ミリタリーテイスト溢れるモスグリーンの「OG-14」との相性は抜群。最高に気に入っている。

オリジナルボタンとリベットを打ち付けた後、ボタンホールを開ければ完成。ちなみに、ボタンホールはホール外周部を縫った後に、ガチャンと刃が降りて穴を開ける「後メス」。穴を開けてから外周を縫うよりも耐久性が格段に向上する。この工程のためだけに、後メスミシンのある別工場に持ち込む。

縫い上がった「OG-14」を難波社長に羽織ってもらった。少し上を向かせた襟、省略したトップボタンによって、イメージ通りのシンプルでワイルドな首元を演出。我ながら、骨太な一着に仕上がったと思っている。

一連の工程をこの目で確認し、見えない部分にも決して手を抜かない職人魂を感じることができた。次回は「OG-14」のディテール詳細、そしていよいよオーダー受付の開始となる。