「OG-7」オーダー開始。

「OG-7」「OG-16」Shirt JKT(End)

オヤジのジャケット、再び。

この骨太なジャケットを最後にリリースしたのは、2020年10月。早いもので2年半が経つ。初めて世に問うたのは、2019年。時が経つのは実に早い。

岡山児島、理想のダック生地を求め、膨大な生地サンプルに囲まれていたオガワの目の前に現れた、一枚の小さなサンプル生地。

「肉厚」で「柔軟」。

一瞬で虜になった。古くからワークウエアの定番素材として使われてきたダック生地は、太めの糸を高密度で平織りした生地で、格子状の独特な表情が特徴だ。少々ザラついた手触りは、タフな男臭さをプンプンと漂わせている。

だが、タフなだけではダメだ。肉厚な生地でありながら、己の体にストレスを掛けない柔軟さを備えていなくてはいけない。

若い頃は無理が利いた。自立する革ジャンも、カチカチのブーツも、ヘビーなデニムも、身に着けるストレスよりも好奇心が勝った。

オヤジになるとそうはいかない。些細なストレスは、やがて大きな拒否反応を生む。それを「老いた」と言う者もいるが、オガワはそうは思わない。「10年後の関係」を見据えた、モノにこだわるオヤジならではの千里眼に他ならない。

今、オガワの目の前には、2019年に製作したサンプルがある。肉厚感はそのままに、驚くほど柔らかく馴染んだダック生地。紫外線、経年、擦れによる褪色。風合いが増し、表面の凹凸が強調された平織りの生地感。

新たに製作した「OG-7」のサンプルと比較すると、その差は歴然。知らぬ間に、少しずつ、確実に育ってくれていた相棒が愛おしい。

特定少数に向けたモノ作り。

昨今、多くのカテゴリーで原材料の高騰による値上げが話題になっている。アパレル業界も例に漏れず、その影響を多分に受けている。

この「OG-7」には、ダック生地、襟のコーデュロイ、そしてライニングのブランケット、3種類の生地を使用している。そのすべての生地の原価が上がっていることは言うまでもないが、困ったことに入手すら困難な状況にある。

今までは定番と言われる生地であれば豊富に在庫があったが、現在はメーカーが最低限しか生地を作らず、常に品薄状態。人気が高い生地は、大手企業が買い占めてしまうこともある。

今回、特に頭を悩ませたのがライニングに使うブランケットだ。このブランケットは多くのアメカジブランドが使う定番の生地で、今までは欲しい時に欲しい量を手に入れることができた。だが、現在はこのブランケットすら品薄。ラインカラーの違いで数種類がラインナップされるが、どれも在庫は少ない。

2019年に「OG-7」を初めて作った時、候補を2カラーに絞った。悩んだ末、カーキ色が主体のブランケットを採用した。

今回生産分の「OG-7」そして同時に受注を開始した「OG-16」には、当時候補に絞ったもう一色、ダークレッドのラインが入るブランケットを使いたかった。

すぐにメーカーに確認したが、人気カラーゆえ、特に在庫が少ない。だが、在庫ありきで他カラーを使う選択肢はない。そんな妥協策は、オガワを信じ、大切なお金を使ってくれるブラザーに対して失礼極まりない。

ならば、生産数を減らす。

「OG-7」「OG-16」両モデルに同ブランケットを使う予定だが、確保できたのは1モデル分の量。必然的に少量生産となるが、「不特定多数より特定少数のブラザーに向けたモノ作り」を信条とするオガワには、このくらいが丁度良い。

リベットの突起に感じた、違和感。

「Original Garment Brothers」。当然だが、誰よりも愛着を持ち、誰よりも愛しているネーム。だが、愛着や愛情の大きさとは対照的に、オガワが手掛けるプロダクトに大々的に掲げることは好きではない。

2018年、初めて馬革JKT「OG-1」を作った時ですら、襟元のタグを省略しようとした。さすがに「見た目のバランスが悪い」とファクトリーの職人に促され、急遽、フライトJKT「A-2」をモチーフにした、黒地に金文字の織りラベルを作ったくらいだ。

レザーウォレットにおいても、通常の使用では決して目に触れない場所に「Original Garment Brothers」の刻印を打っている。

そんな理由もあり、最初の頃はボタンやリベットも汎用品を使っていた。だが、都度、メーカーに必要な数だけを発注するのも手間が掛かる。そこで、数年前にオリジナル刻印入りのボタンを作った。

そして今年、オリジナルのリベットを作ることにした。

アメカジに興味を持った若かり頃から、リベットといえば中央に突起がある打ち抜きリベットが大定番。過去にリリースしてきた「OG-7」やデニムJKT「OG-4」でも、同形状の刻印無し汎用リベットを使ってきた。

ある時からリベットの突起に違和感を感じ始めた。クルマのシートにキズを付けないか気を遣い、冬場の悴んだ手が勢い良く突起に擦れると激痛が走る。

気になりだすと止まらない性分。2023年2月、岡山児島の「YKKスナップファスナー」を訪ね、突起の無いリベットを作ることにした。突起が無い分、刻印無しはかなり無表情。ゆえに、少々気恥ずかしいが「O-G-BROS」の刻印を入れることにした。

今回オーダーを開始した「OG-7」「OG-16」はもちろん、現在準備中のウォバッシュパンツ「OG-17」にも、突起無しのオリジナルリベットを使う。

Detail of OG-7

不要なディテールを省き、シンプルなデザインを貫く。アームホール付近のアクションプリーツは、肩周りがボコっと盛り上がる見た目が嫌いなので不要。クルマのシートをキズ付ける要因となる腰元のサイズ調整ベルトも、もちろん省く。

膨大な生地サンプルの中から辿り着いた、唯一無二のダック生地。肉厚なので新品時は少々硬くゴワつくが、着込むほど馴染み、抜群に柔らかくなる。「アタリ」や「褪色」の経年変化も楽しめる。

ウール混ブランケットのライニング は、身頃だけでなく袖にも施している。肉厚で保温性も高い。ヴィンテージのジャケットにも多用された、独特の縞模様が特徴だ。今回生産分から、ダークレッドのラインが入るタイプに変更。前身頃、後身頃でラインの柄合わせを施している。

オガワがこだわった太畝(ふとうね)のコーデュロイ襟。コーデュロイには1インチ幅に入る畝の本数による「WALE」(ウェール)という単位がある。一般的な衣料品では細畝を使うが、「OG-7」では6ウェールの希少な太畝を採用。骨太オヤジの力強い襟元を演出する。

シャツJKTのデザインを踏襲したフロントポケット。新しく製作したオリジナルリベットで補強している。クルマの運転時には、この胸ポケットが抜群に使いやすい。装飾的要素が強いポケットフラップは必要ない。

オリジナルで金型から製作した「Original Garment Brothers」のドーナツボタン。使い込むほどに風合いを増す。

袖の縫い合わせ部分もリベットで補強。カフスにはオリジナルボタンを装着している。

オリジナルの織りラベル。オガワが若かりし頃に夢中になった、フライトJKT「A-2」をモチーフにした黒地に金文字の組み合わせ。

CAUTION!
裏地のブランケットは洗い加工&乾燥を施しているため、生地に歪みが生じます。そのため、ラベルを縫い付けたときにラインと並行にならない場合があります。

<色味に関して>

このダック生地の色味を的確にお伝えすることは非常に難しい。撮影場所、光の加減によっても、色味は異なって見える。強いて言うならば、カーキとブラウンの中間。超感覚的な説明をすれば、哀愁漂う渋みのあるブラウン。

モニターやスマホ画面によっても見え方は異なるため、実際のプロダクトと色味が異なる場合もあるが、ブラザーに満足して頂ける色味だと確信している。

<サイズチャート>

※ブランケットの裏地付きのため、着用時(内寸)の「肩幅」と「身幅」は上記数値より若干小さくなります。

※上記はワンウォッシュ(生地洗い)後の数値です。
※上記は前ボタンを閉じ、床に平置きした状態で計測しています。
※個体差により数値には誤差が生じる場合があります。

■肩幅:左右の肩(頂点)の直線距離
■着丈:背中の中央。襟の取付位置から裾の下端までの直線距離
■身幅:左右の脇下の直線距離
■袖丈:肩の頂点から袖(カフス)の先端までの曲線距離

※「OG-7」「OG-16」とも、すべての生地は裁断前に洗い加工&乾燥を施しているため、着用後の洗濯&陰干しによって大きく縮むことはありません。ただし、乾燥機は大きく縮む場合がありますので使用しないでください。

<サイズ感に関して>

基本的に「Original Garment Brothers」のウエア類は、同じサイズ感に設定している。この原稿を書きながら「OG-7」「OG-16」と馬革JKT「OG-2」を着比べてみた。素材やスタイルの違いによる細かな着用感、着心地の違いはあるが、ほぼ同じサイズ感だ。デニムJKT「OG-4」とも同じサイズ感と言っていいだろう。強いて言うなら「OG-4」の方が、肩周りが微妙にタイトな気がする。無論、サイズ選びに影響するほどの大きな差ではなく、感覚的な差、個体差レベルの差だ。サイズの感じ方や好みは人によって異なるので、最終的には個人の判断でサイズを選んで頂きたい。

<価格>
2万9000円(税抜)

前述の通り、使用するすべての生地の原価は上がりましたが、生産可能数が少ないこともあり、従来と同価格に設定させて頂きました。特定少数のブラザーに、この骨太なジャケットを楽しんで頂きたいと思っています。

<納期>
2023年10月下旬

冬シーズンに着用して頂けるように、10月下旬のデリバリーを予定しています。しかしながら、新型コロナウイルス感染状況や社会情勢、生産上の都合により、納期が遅れる場合があります。

納期が遅れる場合(お届けが11月以降になる場合)には、こちらよりご連絡を差し上げますので、納期内での詳細スケジュール等のお問い合わせはご遠慮頂きますようお願いいたします。また、納期の遅れが発生した場合にお待ち頂けない方はオーダーをお控えください。

「1日でも早く手にしたい」と思って頂けることは非常に嬉しいことですが、こちらからファクトリーに納期確認をする度に作業がストップしてしまうため、ご理解とご協力をお願いいたします。

以下も必ずご確認ください。

※お一人様、一着のオーダーとさせて頂きます。「OG-7」と「OG-16」、各一着ずつのオーダーは可能です。
※完全受注生産のため、いかなる理由でもオーダーのキャンセル、交換、返品、返金はできませんのでご注意ください。
※写真は実際の色味と異なる場合があります。
※縫製箇所、縫い終わり箇所から余分な糸が出る場合があります。
※風合いを活かす仕上げのため、ダック生地に織り傷、織りムラがある場合があります。
※炎天下の車内や火の近くなど、高温になる場所での保管や使用により、ボタンやリベットが熱くなることがあります。くれぐれも火傷にご注意ください。
※肌や体に異変を感じた場合はすぐに着用を中止し、医師にご相談ください。
※火傷やその他の怪我など、いかなる場合でも責任を負い兼ねます。
※洗濯は単品で行ってください。
※当製品における他製品への、色移り、汚損、破損、欠損、損害など、いかなる場合でも責任を負い兼ねますので、取り扱いには十分ご注意ください。
※オーダーを頂いた時点で、上記ならびに「O.G.BROS.WEB」「O.G.BROS.SHOP」内のすべての記載事項について、ご了承頂いたものとさせて頂きます。

ご購入は「O.G.BROS.SHOP」にて

O.G.BROS.SHOP

 

<メール受信に関して>
主に携帯キャリアメール(docomo、ezweb、softbankなど)において、オーダー時の自動送信メールは届いているにも関わらず、その後の手動メールが届かない事例が多発しております。オーダー確認後、1〜2日以内には必ず手動メールをお送りしていますので、オーダー手続きから3日以上経過してもメールが届かない場合には、大変お手数ですが(shop@ogbros.jp)までご連絡頂けますようお願いいたします。

オーダー前に、ショップアドレス(shop@ogbros.jp)の受信設定をして頂くと確実です。

Gmailアドレス宛の場合、迷惑メールフォルダなどの別フォルダに振り分けられることも多くなっておりますので、お問い合わせ前にご確認くださいますようお願いいたします。