「The Magazine 000」発売。

「The Magazine」

紙媒体にはパワーがある。

「Original Garment Brothers」を立ち上げた後に出会ったブラザーは知らないかもしれないが、オガワは20年以上、雑誌制作に携わってきた編集者でもある。今、こうして「O.G.BROS.WEB」の原稿を書き、情報はSNSで発信しているが、やはり慣れ親しんだ紙媒体が一番好きだ。

若かりし頃、初めてアメカジに出会ったのも紙媒体。アメカジを勉強したのも紙媒体だ。今から約30年前に発行された雑誌も、捨てられず手元に残っている。

日々、いや毎秒、新しい情報が絶え間なくアップデートされるネットにおいて、心を揺さぶられた写真、言葉は、瞬く間に情報の山に埋もれ、過去のものになってしまう。

雑誌は違う。後世に残る。意図的に処分しなければ、半永久的に残る。そして、ひと度、ページを開けば、数十年前のあの時の気持ちが鮮明に蘇る。雑誌には、凄まじいパワーがあるのだ。

編集者のジレンマ。

作り手側の話をしよう。出版社にとって、雑誌は利益を生むための「商品」だ。どんなに多くの読者の心を動かし、賞賛を集めても、想定した利益を獲得できなければ商品としては成立しない。

出版不況と言われて久しいが、実売率の低下、広告収益の減少などの要因から、日に日に雑誌業界は厳しくなっている。電話の前に座っているだけで広告が集まった夢のような時代であれば、編集部サイドが広告を取捨選択することで、雑誌のクオリティをコントロールすることができた。

しかし、今は違う。雑誌のテイストや方向性とは少々異なる広告やタイアップ、編集者が本当に読者に伝えたいと思えるモノでなくとも、利益確定のためには誌面に掲載せざるを得ないのが現状だ。

そんな状況下で、いかに違和感を感じさせず、魅力的に、大きな反響が得られる誌面を作り上げるか。編集者の腕の見せ所でもある。

だが、そこには常に「作らなければいけない雑誌」と「本当に作りたい雑誌」の隔たりがあり、編集者としてのジレンマが存在する。少なくとも、オガワはそう感じていた。

ワクワクする一冊を作る。

堅苦しい前置きが長くなったが、何が言いたいのかと言えば、すべてのページに渡り、なんの制約も受けずに、自分が好きなモノコトだけを集めた、エキサイティングな一冊が作りたい、ということだ。

それが「Original Garment Brothers The Magazine」である。

絶対の自信を持ってブラザーに紹介できるプロダクト。万人受けはしないが、オガワ自身が「こいつは堪らない」と心を奪われたプロダクト。百戦錬磨の職人が魅せる技。嫉妬するほどの趣味世界に生きる男たち。「Original Garment Brothers」に共感してくれたブラザーのライフスタイルや愛用品。

アメカジだけじゃない。大好きな腕時計や今ハマっている珍奇植物。クルマやバイク、インテリアやアート、飲食など。ブラザーたちとワクワクを共有できれば、なんでもアリだ。

広告とは無縁。好きなヒトモノコトしか掲載しない。目指すのは、ブラザーとワクワクを共有できる、骨太な一冊だ。

こちらも本気で作るので、適正な価格を設定する。だが、売れても売れなくてもいい。オンデマンドで1冊から印刷、製本できる便利な世の中だ。1冊も売れなければ、オガワ自身のコレクション用に数冊だけ印刷して、ほくそ笑む。

利益を主に考えると、紙媒体は必ずつまらなくなる。

イメージは、まずカタチにする。

とはいえ、どのようなマガジンが誕生するのか、まったく想像が付かない。ゼロからのスタート。完全な手探り状態だ。そこで、ベースモデルとして「000」を制作し、漠然としたイメージをカタチにしてみた。考えていても何も生まれない。まず、動く。モノ作りの鉄則だ。

完成したマガジンのページをめくる。まだまだ荒削りだが、オガワの脳内には、今後の方向性、イメージが明確に浮かび上がった。手にした時のサイズ感、写真の雰囲気、少し多めの文章量、紙の匂い。

これだよ、これ。

なぜか、懐かしい気持ちになっている自分に気が付く。デスクの上に置いたマガジンの表紙を眺めているだけで、ワクワクする。あらためて確信した。やっぱり紙媒体にはパワーがある。

「000」を少数、販売。

「000」は当初、今季レザーJKTをオーダーしてくれたブラザー、そしてサイズ感に関するアンケート「Bros Voice」に協力してくれたブラザーへの無料配布用として制作した。だが、SNSで紹介したところ「読んでみたい」という嬉しい声が多く寄せられた。

そこで、印刷予備分を「O.G.BROS.SHOP」にて販売させて頂くことにした。

前述の通り、今後の指針となるベースモデルとして、一般販売用ではなくブラザー向けに制作した一冊だ。よって、オリジナルプロダクトの紹介のほか、オガワ自身の趣味世界を、暑苦しく語りまくっている。

さらに、原稿、撮影のほか、ページのデザインにも初挑戦したため、見苦しい点が多々あると思う。「それでも構わない」という方々に、手にして頂ければ幸いだ。

判型はA5サイズ。64ページ。試験的なプレ創刊号なので、今号に限り価格は送料込みで500円(税抜)。スマートレターで郵送するので、ポストに投函される。オガワの保管用を除く、ストックがなくなり次第、販売終了となる。

お支払いには「クレジットカード決済」「コンビニ決済」「銀行振込」が利用可能だが、「コンビニ決済」と「銀行振込」は500円(税抜)の入金のために手数料が発生してしまう。「クレジットカード決済」がおすすめだ。

最後に反省点。

「The Magazine 000」の巻末に「奥付」がある。制作に携わった人の名前が記載される、あれだ。そこで、ひとつのミスを犯した。

「Editor in Chief」にはオガワの名前を記載し、「Editorial Staff」として「ALL BROTHERS」と記載した。ブラザーと共に作るマガジンという意味を込めて、何気なく記載した表記だが、本来は「Editorial Staff」ではなく「Editorial Partner」とすべきだった。

些細なことかもしれないが、オガワにとっては重要なことでもある。大変申し訳ない。次号「001」では修正させて頂く。

次号「The Magazine 001」からは、販売価格をもう少し上げる予定だが、ページ数を100ページ以上に増やし、多くの職人やブラザー、プロダクト、趣味世界を取り上げ、ページをめくるたびにワクワクする、読み応えのあるマガジンを目指していく。ぜひ、楽しみにしていてほしい。

ご購入は「O.G.BROS.SHOP」にて。

O.G.BROS.SHOP