SEIKO SPEED TIMER(茶ウマ/1976年)

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アメカジとの相性抜群の個性派モデル。

セイコー・スピードタイマー。モデルナンバー「6138_0040」。ブラウンのグラデーション文字盤、ケース上部にレイアウトされたリューズ&プッシュボタンという特徴的なデザインから、「茶ウマ」の愛称で親しまれている人気モデルだ。

アメリカ販売用の輸出モデルとして開発されたため、当時のセイコーがラインナップするモデルの中では大型。ケース径約43ミリ(リューズ含まず)、厚さ約15ミリ。ステンレスの塊のような風貌が、男心を強烈にくすぐる。

我々が愛してやまないアメリカンカジュアルとの相性は抜群。レザーやデニムの袖から顔を覗かせ、個性を演出するには、十分すぎる名脇役と言えるだろう。

セイコーアンティークの場合、シリアルの一番最初(左)の数字が「製造年の下1桁」、二番目の数字が「製造月」、残り4桁の数字が「製造番号」と言われている。この個体のシリアルナンバーは「61」から始まる6桁。つまり……

1976年1月製造と推測される。

ちなみに、10月製造モデルは左から二番目に「O」、11月製造モデルは同様に「N」、12月製造モデルは「D」と、英語表記の頭文字が刻印される。

セオリーを無視したデザイン。

ウンチクも申し分ない。分厚く重量のあるステンレスケースは、視認性を高めるために傾斜している。ケースサイドから眺めて見ると、12時側が厚く、6時側が薄くなっていることに気が付く。

プロダクトとして見れば、傾斜を付けず、フラットにした方が完成度は高い。デザインのバランスを崩してまで傾斜されたことで、どれだけ視認性が高まるのか、疑問が残る。

そこが良いのだ。

完成されていない、完熟されていないディテールこそアンティークの醍醐味。色落ちするインディゴデニムや個体差の激しい馬革のジャケットのように、ハイテクとは無縁、それでいて味わい深いプロダクトに、通ずるものを感じるのだ。

カレンダーも興味深い。この1本は、海外向けに開発された「茶ウマ」の日本国内仕様という珍しい個体。カレンダーディスクには「英語」「日本語」の2言語の曜日がプリントされ、ユーザーが表示を選べるようになっている。

3本の「茶ウマ」から2本を組み上げる。

国産アンティーク時計は、ロレックスなどに比べ、圧倒的にリーズナブルなプライスが魅力だ。デザインも個性的で、アメカジとの相性も抜群。唯一の難点と言えば、パーツの入手が困難なところだ。

例えばロレックスでは、メーカーからのパーツ供給が中止された旧いモデルでも、比較的、パーツは入手しやすい傾向にある。世界でもっとも人気が高いブランドだけに、交換パーツも数多く流通している。

それに対し、国産アンティーク時計は交換パーツの入手が困難。小さな歯車やネジを指定して、迅速に手に入れることは困難を極める。

ところが、国産アンティーク時計は、全般的にリーズナブルな価格で時計本体が手に入る。小さいパーツの入手に時間と労力を費やすのであれば、部品取り用として別個体を1本、手に入れた方が効率が良い。

今回入手した「茶ウマ」は合計3本。特にムーブメントの状態の良い2本を選び、残りの1本は部品取り用に使う。パーツの劣化や磨耗を確認し、場合によっては部品取り用から移植するのだ。

徹底的にオーバーホール。

ムーブメントは諏訪精工舎製の「6138B」。21石の自動巻で、毎秒6振動。ムーブメントの状態も上々で、劣化の激しいパーツは部品取り用の個体から移植する。

すでに「茶ウマ」は各部のチェックが完了し、オーバーホールを残すのみの状態だ。購入者が決まり次第、オガワが絶大な信頼を寄せる横浜の時計職人の手により、ムーブメントを徹底的にオーバーホールする。

外装パーツも点検と分解洗浄を行い、可能な限り、固着した汚れやサビを落とす。ケースの小傷はあえて残し、アンティークの雰囲気を損ねないようにする予定だ。

ブレスレットはジャンク品扱い。

販売する「茶ウマ」は「本体のみ」(バネ棒は装着済み)となる。購入後に好みの「ベルト&ブレス」を入手し、装着して楽しんでほしい。

今回「Original Garment Brothers」で販売する国産アンティーク時計の数々は、国内コレクターから譲り受けたコレクションだ。そのコレクションには、セイコーのステンレスブレスが数多く(上写真)含まれていたが、残念ながらイケていない。

国産腕時計は昔から、ブレスレットの意匠、質感、重厚感に乏しいと酷評されてきた。こればかりは、どうしようもない。

それでも「ブレスも付けて欲しい」という購入者には、上記写真の中から希望のブレスをサービス品として一緒にお届けする。希望する場合は「O.G.BROS.SHOP」での購入手続き時、「備考欄」に第一希望から第三希望まで記入してもらえればオーケーだ。

<記入例>
■ブレス第一希望:(例)左から3番目
■ブレス第二希望:(例)左から5番目
■ブレス第三希望:(例)一番右端

(左端のブレスは取付部の形状が異なるため装着不可。左から2本目のブレスは予約済み。それ以外からお選びください)

ブレスによっては取り付け幅が合わずに装着不可の場合もある。ブレスの長さもコンディションも様々。他の購入者がすでに希望しているかもしれない。よって、ジャンク品のサービス提供品とさせてもらう。

ブレス単体に関する問い合わせには、お答えできないのでご理解頂きたい。

ブレス&ベルト選びも楽しい。

「茶ウマ」のブレス取り付け幅は20ミリ。一般的なサイズなので、ステンレスブレスもレザーベルトも選択の幅は広い。純正ブレスのレプリカも某オークションサイトなどで頻繁に見掛ける。

個人的には数千円で入手可能なナイロン素材のNATOベルト、もしくはアンティークブラウン色のシンプルなレザーベルトを合わせて楽しみたい。

参考までに、オガワが愛用するセイコー・セカンドダイバーにはブラックのNATOベルトを装着。最近、ダブルアールエル(RRL)のカーキ色のストラップを入手したので、気分に応じて交換して楽しもうと思っている。

そんなブレス&ベルト選びも、国産アンティーク時計ならではの楽しみなのだ。

販売価格は8万円(税抜)。

某オークションサイトやフリマアプリなどでは、様々な価格で取引されている「茶ウマ」。この8万円(税抜)というプライスは、3本から2本を組み上げ、徹底的にオーバーホールを行うコンディションを考慮すれば、非常に自信があるプライスだ。

オガワが絶大な信頼を寄せる横浜の職人の手により、精度は日差約30秒以内に追い込む。1970年代の国産アンティーク時計で、この精度はかなり優秀。世界で1本、1個体しか存在しない「茶ウマ」は、アナタのアメカジライフを、よりエキサイティングにしてくれると信じている。

取り扱いに関する注意事項、保証内容、納期などは「O.G.BROS.SHOP」の販売ページに記載しているので、熟読のうえ、ぜひご検討頂きたい。

ご購入は「O.G.BROS.SHOP」にて。

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