「OG-1」予約受付開始。(終了)

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エイジングを極めるための一着。日本刀のように研ぎ澄まされた一着。

日本を代表するレザージャケットファクトリーである「Y’2 LEATHER」の協力により、ようやくサンプルの完成まで辿り着いた。自宅に届いたサンプルを前にひとり悦に入るオガワ。が、ふと気が付いたことがある。

モデル名も品番も決めていない。

正直なところ、モデル名も品番も、オガワにとってはどうでもいい。個人的には必要ないとさえ思っている。だが、このジャケットについて話す時、「シワだらけのあの革ジャン」「日本刀のようなシンプルなアレ」と漠然と呼ぶのも不便極まりない。

周りを見回すと、実にかっこいいモデル名を革ジャンに付けているブランドがあることに気付く。羨ましい。悔しいが羨ましい。でも、オガワにはそのセンスがない。無理してモデル名を付けると、気合いが空回りすることは必至だ。だから、品番にする。

「Daytona BROS」の編集長時代、いつもブランドの広報担当スタッフには感心させられた。膨大なアイテムがあるにも関わらず、品番をすべて脳内にインプットしていたからだ。レーベル名、ジャンル、素材などの頭文字を組み合わせて品番を構成しているのだろうが、それでも多種多様な品番をインプットできるのは凄い。自分には絶対に無理だ。

通し番号しか覚えられない。

このジャケットは「Original Garment Brothers」の記念すべき第一作目のプロダクトとなる。二作目は同じタイミングで発売を開始した「TIGER MINT CASE」。「Rolex Custom Project」のロレックスはどうする? と一瞬思ったが、ロレックスにはすでに世界共通の品番が付いている。

「OG-1」に決めた。

工夫もなく、味気ない品番で申し訳ないが「OG-1」。ニックネームは、これから良き相棒として苦楽を共にするあなたが決めるべきだ。例えば、エリック・クラプトンの愛機「ブラッキー」や「ブラウニー」のように。そんな感じでニックネームを付けてくれれば、こいつも喜ぶだろう。

納品後、購入してくれた人たちに「どんなニックネームを付けたか?」と聞いてみてもおもしろそうだ。

オガワの手元に届き、約2週間着込んだサンプル。馬革のシボを多用しているため、前身頃や袖には無数のシワが刻まれている。これを見ただけで、馬革偏愛者は卒倒してしまうはずだ。

だが、調教には程遠い。

革の厚みは1.2〜1.3ミリと適度な厚みだが、タンニンをたっぷりと含んだ馬革はコシが強く、1年や2年では調教できそうもない。大地を縦横無尽に疾り回っていた荒馬から生まれた究極の馬革は、手なづけるに数年の時間を要するだろう。

一生モノの革ジャンは手強いほど愛着が湧く。

ディテールを解説していこう。

スタイルはシングルライダース。前身頃には馬革のシボが多い部分を使っているので、見ての通り荒々しい表情を見せる。この前身頃のシワを楽しむために、厚みが増す胸の内ポケットは省いている。

フロントポケットは7ミリ幅の両玉縁。ジッパーは装着していない。日本刀のようなシンプルなデザインを邪魔しないように、ポケット位置はテストを繰り返し、今の場所に落ち着いた。

耐久性を考えると、レザージャケットの構造はシンプルな方がいい。脇からウエストにかけて革パーツで切り返しを挟むライダースも多いが、こいつは前身頃と後身頃を縫い合わせただけのシンプルな構成。無論、ワイツーレザーの熟練パタンナーが型紙を起こしているので着心地を損ねることはない。

襟にもシワが多い馬革を使っている。カタチは小ぶりで先端がシャープな方がクールだと思っている。お届けする完成版ではもう少しだけ襟を小ぶりにする予定だ。ただし、ミリ単位での微調整なので、見比べても気付かない人の方が多いと思う。それでも、オガワは理想を追求したい。

「Original Garment Brothers」のシンプルな織りネームについては過去の記事「A-2を模した織りネーム。」をご覧頂きたい。

袖は最高にいい雰囲気だ。前身頃と同様に、馬革のシボの部分を使っているのでシワ感が半端ない。シワが多いということは非常に動きやすく、着心地の向上にも一役買っている。自画自賛だが、見ていて惚れ惚れする。

ライダースジャケットでは、袖の下側を肘近くで切り返して2枚のパーツで構成することが多いが、こいつは1枚革。つまり、上下1枚ずつの革パーツを縫い合わせただけの筒状の袖となる。

袖先端にカフスや袖ジッパーは設けていない。このジャケットは仕事中も着続けるために作られている。デスクワーク時に机に干渉する袖ジッパーや袖ボタンは必要ないのだ。

ライニングはボディ&袖共にブラウンのコットン素材。ナイロンのライニングは汗でベタ付く。春先はもちろん、汗ばみ始める時期まで着続けるためにはコットンライニングがベストな選択だ。

左胸内側には、ワイツーレザーの織りネーム。世界最高品質の馬革と職人技で仕立てられた証となる。

ジッパーは耐久性と機能性が何よりも重要。選んだのは「YKK」が1940〜50年代のアメリカ製ヴィンテージジッパーを元に復刻した「Old American」。多くのアメカジブランドも使う定番だが、機能性、耐久性は折り紙付きだ。ジッパーの向きは「Made in JAPAN」のジャケットらしく、右挿しを採用している。ジッパーの向きについては過去の記事「パーツがジャケットになる瞬間。」で詳しく解説している。

このジャケットの唯一の装飾的ディテールと言えば、バックヨークだろう。シンプルだが直線ではなく、若干のアールを効かせたラインを採用した。

男は背中で語るもの。男の背中はシンプルでなくてはいけない。よって、アクションプリーツは設けていない。

ライダースジャケットの定番ディテールであるウエストのサイズ調節用ベルト&バックル。オガワは革ジャンをウエストで絞ったことがない。つまり使わない。さらにクルマ運転時にシートを傷付けるリスクがある。よって削除するのは当然である。

シンプルを極めたウエスト周りのお陰で、自宅のデスク、クルマのシート、レストランの椅子に座る時……革ジャンとは思えぬストレスフリーが心地良い。ぜひ体感して頂きたい。

注意事項を今一度ご確認頂きたい。

このジャケットは、革の経年変化やシワの魅力に憑かれたオガワが個人的見解でプロデュースしている。そのため、決して万人受けするレザージャケットではない。

頑固一徹の職人が鞣す馬革は素上げのため、一般的な馬革よりも天然の傷が目立つ。シワ感が優先なので、傷を避けて裁断もしていない。ただし、耐久性にはまったく問題はないのでご安心を。

前身頃、両袖、襟にシワの多い部分がくるように裁断するが、天然素材の馬革には個体差がある。シワが多い馬革、シワが少ない馬革。よって仕立てられたジャケットのシワの量と場所は均一ではない。

「思ったよりシワが少ない」「思ったよりもシワが多すぎる」というクレームはご遠慮頂きたい。

とは言え、当たり前ではあるが、一般のレザージャケットに比べれば抜群にシワが多いことは間違いない。撮影したオガワのサンプルだけ特別にシワが多い部分を使って……などという小細工もしていない。写真のサンプルと同レベルのプロダクトが仕上がる予定だ。

サイズ&シルエットに関して。

サイズは下記サイズチャートをご確認頂き、いつも着用しているレザージャケットと比較して選んで欲しい。袖ジッパーを装着していないため、長めに設定されることが多いライダースの袖とは異なり、ジャストに設定している。

シルエットは標準的なシングルライダース。必要以上にタイトには作っていない。ダボダボは論外だが、パツパツは44歳のオガワには辛い。基本的にオガワはTシャツ1枚の上に羽織るのみ。シャツ1枚なら着られるが、革ジャンの下はTシャツだけと決めている。極寒の冬は革ジャンの上にコートを羽織る。

特別な採寸、パターンではないので、比較的サイズのセレクトには迷わないはずだ。「バスト」は胸囲をぐるっと一周した寸法。ちなみにオガワが着用しているサイズは38。フロントジッパーを閉じて、平置きした状態での身幅(左右の袖の付け根の下を直線で結んだ寸法)は53センチほどだった。

価格は12万5000円(税抜)。

「Original Garment Brothers」と「Y’2 LEATHER」がタッグを組んで作り上げた究極の一着。価格は12万5000円(税抜)。税込で13万5000円。

貴重な馬革、手間の掛かる裁断、熟練職人による完全ハンドメイド、ワイツーレザーの品質を考えれば、驚異的なプライスだと思っている。「少しでも多くの人に、究極の馬革を楽しんでもらいたい」という梁本の親父さんの心意気で実現したプライス。ぜひ、ご検討頂ければ幸いである。

納期は2019年2月予定。

以前の記事「正真正銘、本物の茶芯。」で紹介した通り、今回のジャケットに使う馬革は、小さなタンナーの頑固一徹の職人が手作りする馬革だ。大量生産、安定供給には程遠いが、経年変化の表情と味わい深さで右に出る馬革はない。

皆さんからの予約を受け付けてから、頑固一徹の親父が丁寧に馬革を鞣す。そのため、2019年2月頃から予約順に納品させて頂く予定となる。手元に届くまで少しだけ時間が掛かるが、5月近くまでを革ジャンの着用時期と考えれば、まだまだ今期中も楽しんで頂けるはずだ。

Message from O.G.BROS.

予約してくれたブラザーには、後日「予約確認書」を発送。さらに、不定期だがオガワから製作進行状況やアメカジ情報を書き連ねたメールマガジンを送信させて頂きたい。時には、非常にくだらない、でも知らなかったアメカジ裏事情が届くかもしれない。

それらのメッセージは、このプロジェクトに賛同してくれたブラザーへのささやかな感謝の気持ちであると同時に、この先も共にブラザーとしてアメカジを盛り上げるための情報交換も兼ねている。ひとりでも多くのブラザーと交流することこそ「Original Garment Brothers」を立ち上げた本当の目的でもある。

この一着を手にしてくれたブラザーには、購入後も楽しめる企画を考えていく予定だ。ぜひ、オガワが自信を持ってお届けする一着を手にして頂きたい。

※予約注文時に商品代金の全額(別途送料がかかります)、もしくは一部前金として3万円(税抜)のお支払いをお願いします。
※一部前金として3万円(税抜)をお支払いいた場合は、ジャケット完成時に残金9万5000円(税抜)+送料をお支払い頂きます。
※このジャケットは完全受注生産です。予約のキャンセルはできません。商品代金、前金の返金はできませんのでご注意ください。
※納期は2019年2月予定。生産状況に応じて前後する場合があります。
※シワの量や場所には、ジャケットにより個体差がありますのでご了承ください。
※天然素材の風合いを楽しむため、馬革の天然のキズは味わいのひとつと考えております。ご理解の上、ご購入ください。
※サイズチャートの寸法に若干の誤差が生じる場合があります。
※写真は実際の商品の色味と異なる場合があります。

ご予約は「O.G.BROS.SHOP」にて。

THANK YOU SOLD OUT