「OG-4 Moleskin」オーダー開始。

「OG-4」Work JKT

モールスキンを知っているか。

2019年に発表した、デニムJKT「OG-4」。各部の仕様を見直しつつ再販を重ね、現在に至るまでリリースは4回。多くのブラザーに可愛がって頂いているプロダクトである。過去のレポートを確認すると、最後のオーダー受付は2022年5月。実に3年以上「OG-4」をリリースしていないことになる。時が経つのは実に早い。

久し振りの「OG-4」はモールスキンで作ることにした。

オガワが各コットンプロダクトの生地調達をお願いしている、岡山児島の美鈴テキスタイル。以前、鈴木代表との打ち合わせでショールームを訪れた時に目に留まった生地。

僅かに起毛した、表情豊かなマスタードカラー。肉厚で重量感がありながら、ソフトな手触りに驚かされた。それが今回「OG-4」に採用したモールスキンである。

モールスキンは「モグラの毛皮」という意味を持つ、綿糸を高密度で織り上げた肉厚な生地。僅かに起毛した表面が独特の光沢を生み、生地の厚みと相反する、しっとりとした柔らかな手触りが特徴だ。

長い歴史があるマテリアルで、炭鉱夫や農夫が着るワークウエアの生地としてフランスで誕生。ミリタリーウエアにも採用され、丈夫さはデニム生地を上回るとも言われている。

魅力は丈夫さだけではない。着込むことで表面の起毛が擦れ、デニム顔負けのアタリやパッカリングも楽しませてくれるのだ。

「4」か「7」か。

実は迷っていた。モールスキンを使い「OG-4」をリリースするか、裏地付JKT「OG-7」をリリースするか。どちらもワークテイスト溢れるジャケットであるため、マスタードカラーのモールスキンとの相性は抜群。どれだけ脳内で考えても答えが出ない。ならば二着同時にサンプルを作ることにした。

そして、サンプル完成。わかっていたことだが「4」も「7」もすこぶる素晴らしい。二着を目の前にして考えた結果、2025年はモールスキンの「OG-4」をリリースすることに決めた。

モールスキンという生地に初めて触れるブラザーも多いだろう。タフで肉厚、そして柔らかくしっとりとした手触り。僅かな起毛が擦れることで生まれるアタリやパッカリング。これらモールスキンが持つ魅力を存分に楽しんで頂くには、裏地の無い、一枚仕立ての「OG-4」がベストだと判断した。「OG-7 Moleskin」については、近い将来、リリースを検討したいと思う。

襟に感じた些細な違和感。

上に掲載したモールスキンの「4」と「7」。襟にはかなり色が濃い、焦茶のコーデュロイ生地を初採用した。だが、完成したサンプルをしばらく着用したが、どうもしっくりこない。鏡に映る自分を見る度に、違和感を感じた。

襟の色が濃過ぎたのだ。上写真は「OG-7」での比較だが、サンプルJKTの襟がかなり濃色であることがわかるだろう。「見慣れれば気にならなくなる」「着込んで褪色すれば違和感が解消される」、自分をラクな方向へと導く、都合の良い考えが脳内を駆け巡る。

それではダメだ。

ブラザーが大切なお金と引き換えに迎えてくれるプロダクト。99%の完成度ではダメなのだ。今この瞬間の理想形、すなわち最低でも100%のプロダクトを作り上げなければいけない。

生産ファクトリーである岡山児島、アパレルナンバの難波社長に電話を掛け、「OG-7」や「OG-16」で使い慣れた「いつものダークブラウン」のコーデュロイ襟に付け替えてもらうことにした。

これだよ、これ。この安心感と安定感。微妙な色味の違いだが、違和感は完全に解消され、100%惚れ込める一着が完成した。

有名アメカジブランドと比べれば生産数が圧倒的に少ない「Original Garment Brothers 」のモノ作り。にも関わらず、オガワのワガママに応えてくれる難波社長はじめ児島の仲間たちには本当に感謝しかない。

少々ブルって少量生産。

連日の殺人的な暑さ。テレビをつければ記録的猛暑のニュースばかり。少し動いただけで滝のように汗が流れる時期に、タフで暑苦しいジャケットをリリースするのは気が引ける。拒否反応を示し、怒りすら覚えるブラザーがいるのではないかと、少々ブルっている。

体温超えの猛暑日に、熱々の鍋料理の予約をするようなもの。鍋は大好きでも、気分は乗らないはずだ。そんなことを考えていたら不安になり、生地の確保を少なくしてしまった小心者の自分がいる。

元々、大量生産には程遠い個人ブランドだ。貫くのは、不特定多数より特定少数に向けたモノ作り。猛暑よりも熱いハートを持った、極一部のブラザーに届けばいい。

Detail of OG-4 Moleskin

「OG-4」を象徴するふたつのディテール。運転時や飲食時のスマホ&ウォレット収納に便利なフロントポケット。そして、ボタンを閉めた時にオガワのメタボな腹部を優しく積み込んでくれるフロントプリーツ。

ジャケットは後ろ姿が重要だ。生地が余らず遊ばず、体のラインに吸い付く後ろ姿が理想。男の背中は、いつ何時も潔くなくてはいけない。クルマのシートを傷付ける可能性がある腰元のアジャストボタンは不要だ。

肩幅を広く、アームホールを大きく設定すれば、初めて袖を通した瞬間はストレスを感じず、着心地が良く思うかもしれない。だが、ジャケットが体に馴染んできた頃に、そのゆとりがストレスになる。なによりも、ジャケットが浮いたような後ろ姿は、歳を重ねたオヤジに相応しいものではない。

「OG-4 Moleskin」の肩幅やアームホールは、若干タイトに設定している。そのため、肩が張ったブラザー、ガッチリ体型のブラザーは肩周りが窮屈に感じるかもしれない。だが、コットン100%のモールスキンは適度に伸びる。数か月も着込めば、体に吸い付くような着心地が手に入るはずだ。ぜひ、自分の体を徹底的に覚え込ませて頂きたい。

太畝のコーデュロイを使った襟。当初はもう少し濃いブラウンだったが、最終的に「OG-7」や「OG-16」で使い慣れた「いつものブラウン」に変更した。

黒地に金文字のオリジナルラベルは、フライトJKT「A-2」をモチーフにしている。

「ORIGINAL GARMENT BROS.」の刻印が入ったオリジナルのドーナツボタン。ブラックと迷ったがシルバーを採用した。

デニムJKT「OG-4」は突起のあるリベットだったが、今回の「OG-4 Moleskin」は突起の無いオリジナルリベットを採用。カラーはブラック。

マスタードカラーのモールスキンと同系色の縫製糸。ファクトリーから生地と糸帳を送ってもらい、生地の上に糸を合わせてバランスを確認。一晩悩み抜いて決めた糸色だ。

<色味について>
僅かに起毛した生地のため、写真では色味や質感を正確に表現することが難しい。画面やモニターによっても見え方が異なる場合もある。だが、渋みと深みのあるマスタードカラーは、手にしてくれたブラザーにご満足頂けると確信している。

全身写真(上)はサンプル完成時の2025年5月に撮影。まったく馴染んでいないことがわかる。上半身写真(下)は、2か月ほど仕事部屋で着込んだ後の姿。肩周りのフィット感や袖のシワなど、体に吸い付くように馴染んでいる。当然ながら着心地も抜群。

<参考データ>
身長:165センチ
体重:80キロ
胸囲:108センチ
ウエスト:34インチ
「OG-4 Moleskin」のサイズ:38
※2025年8月5日現在
※パツパツですがフロントボタンは閉まります

<サイズ>

※上記はパターン上の設定値とサンプルの実寸を考慮した数値です。
※サンプルは前ボタンを閉じ、床に平置きした状態で計測しています。
※個体差により数値には誤差が生じる場合があります。

■肩幅:左右の肩(頂点)の直線距離
■着丈:背中の中央。襟の取付位置から裾の下端までの直線距離
■身幅:左右の脇下の直線距離
■袖丈:肩の頂点から袖(カフス)の先端までの曲線距離

<サイズ選びのアドバイス>
「Original Garment Brothers」のジャケット類は、スタイル個別のフィット感の違いはあるが、基本的に全モデル、同じサイズ感に設定している。よって、既に「Original Garment Brothers」のジャケットをご愛用頂いているブラザーは、同じサイズを選んで頂いて問題ないだろう。

「OG-4 Moleskin」が「Original Garment Brothers」の初ジャケットとなるブラザーは、普段着ているジャケット(Gジャンなど)を平置きにして寸法を測り、サイズチャートの数値と比較するとサイズ感がイメージしやすい。

既に説明させて頂いた通り、体型によっては肩周りが若干窮屈に感じるかもしれない。スウェットやセーターなど厚手のインナーを着る場合は、ワンサイズ上を候補に入れてもいいかもしれない。

<洗濯について>
裁断前の生地の状態でワンウォッシュ&乾燥を施しているので、ご家庭での洗濯によってサイズに影響が出るほどの縮みは発生しない。ただ、乾燥機の利用は大きく縮む可能性があるのでお控え頂きたい。

<価格>
2万4000円(税抜)

<納期>
2025年11月予定

生産上の都合などにより納期が遅れる場合があります。納期が大幅に遅れる場合には、こちらよりご連絡を差し上げますので、納期内の詳細スケジュール等のお問い合わせはご遠慮頂きますようお願いいたします。また、納期の遅れが発生した場合にお待ち頂けない方はオーダーをお控えください。ご理解とご協力をお願いいたします。

以下も必ずご確認ください。

※お一人様、二着までのオーダーとさせて頂きます。
※完全受注生産のため、ご購入者様のご都合によるご購入のキャンセル、返金、返品、交換、変更はできません。
※写真は実際の色味と異なる場合があります。
※縫製箇所、縫い終わり箇所から余分な糸が出る場合があります。
※生地に織り傷、織りムラがある場合があります。
※炎天下の車内や火の近くなど、高温になる場所での保管や使用により、ボタンやリベットが熱くなることがあります。くれぐれも火傷にご注意ください。
※肌や体に異変を感じた場合はすぐに着用を中止し、医師にご相談ください。
※火傷やその他の怪我など、いかなる場合でも責任を負い兼ねます。
※生地の特性上、移染する場合があります。他の衣類や物に接する場合は、ご注意ください。
※洗濯は単品で行ってください。
※当製品における他製品への、色移り、汚損、破損、欠損、損害など、いかなる場合でも責任を負い兼ねますので、取り扱いには十分ご注意ください。
※オーダーを頂いた時点で、上記ならびに「O.G.BROS.WEB」「O.G.BROS.SHOP」内のすべての記載事項について、ご了承頂いたものとさせて頂きます。

ご購入は「O.G.BROS.SHOP」にて

O.G.BROS.SHOP

<メール受信に関して>
主に携帯キャリアメール(docomo、ezweb、softbankなど)において、オーダー時の自動送信メールは届いているにも関わらず、その後の手動メールが届かない事例が多発しております。オーダー確認後、1〜2日以内には必ず手動メールをお送りしていますので、オーダー手続きから3日以上経過してもメールが届かない場合には、大変お手数ですが(shop@ogbros.shop-pro.jp)までご連絡頂けますようお願いいたします。

オーダー前に、ショップアドレス(shop@ogbros.shop-pro.jp)の受信設定をして頂くと確実です。

Gmailアドレス宛の場合、迷惑メールフォルダなどの別フォルダに振り分けられることも多くなっておりますので、お問い合わせ前にご確認くださいますようお願いいたします。