オヤジのためのデニムJKT、再び。
「Original Garment Brothers」初のデニムプロダクト。「OG-4」が完成したのは2019年、春のことだった。
デニムJKTはアメリカンカジュアルを語るうえで絶対に欠かせないプロダクトである。オガワも若かりし頃、レプリカデニムブームの波に乗り、デニムJKTを買い漁ったことがある。だが、どれも似合わなかった。
多くのアメカジブランドが手掛けるデニムJKTは、いわゆるリーバイスのヴィンテージモデルがモチーフになっていることが多い。独特のボックスシルエット。「なで肩」に見えるゆったりとした肩周り。広めのアームホール。
ヴィンテージ愛好家には堪らないシルエット、ディテールであることも承知しているが、どうもあのシルエットが、自分にはマッチしなかった。
そんな若かりし頃のイメージを引きづり、40代半ばまでデニムJKTとは疎遠になっていた。それどころか、年齢を重ねるとあのヴィンテージ特有のシルエットが子供っぽく見えてしまい、その距離はさらに広がってしまった。
だが、着込むほどに馴染み、色落ちを楽しめるデニムというマテリアルは大好物だ。2018年に「Original Garment Brothers」を立ち上げ、愛すべき職人たちと共に理想のプロダクトを作り上げる環境も整った。
ならば作ろう。オヤジにこそ相応しいデニムJKT、自分が本当に着たいと思える一着を作ろう。
「Daytona BROS」編集長時代から公私共に親しいアパレルナンバ難波社長の協力のもと、「デニムの聖地」岡山児島の職人たちと「理想のデニムJKT」を作り上げるプロジェクトを立ち上げた。
そうしてカタチになった一着が「OG-4」である。ディテール詳細やファクトリーでの製作工程などは過去のレポートをご覧頂きたい。
進化する「OG-4」。
「Original Garment Brothers」のプロダクトは、人知れずアップデートを繰り返している。その大半は、手にしたブラザーですら気付かないほどの細かな仕様変更、目に見えない部分の仕様変更である。
その瞬間のベスト。オガワがモノ作りに貫く、流儀のひとつ。
「OG-4」も例外ではない。2019年4月、初めてリリースした「OG-4」には、オリジナル刻印入りのドーナツボタンではなく、月桂樹のドーナツボタンを採用していた。今となっては珍しいディテールでもある。
オーダー受付終了後も購入を希望するブラザーの問い合わせが殺到したことから、同年9月に第二期オーダーを展開した。
この時の生産分(セカンドロット)から、刻印入りのオリジナルボタンを採用。襟に使っている太畝(ふとうね)の肉厚コーデュロイも変更した。
一番の変更点はパターン修正。
第二期オーダーにあたり、ファーストロットを購入してくれたブラザーに着用感のアンケートを実施した。その結果、身幅がやや広いという声が多く聞かれた。
ヴィンテージ特有のボックスシルエットを嫌い、オヤジ世代でも心地良く着られるタイトフィットを目指したが、メタボボディの持ち主であるオガワ自身が少々ビビってしまったようだ。
一方で、肩周りに窮屈感を訴えるブラザーも多かった。「OG-4」で使う14.5オンスのデニム生地は、非常にしなやかで馴染みやすい。オガワ自身、初めて「OG-4」に袖を通した時は腕も組めないほどパツパツだったが、数か月後には違和感なく腕も組める。それほど、デニム生地は伸びる。
そんなデニム生地の特性を考慮して肩周りをタイトに設定したが、こちらは少々ヤリ過ぎたようだ。
実際に袖を通してくれたブラザーの貴重な声を反映し、第二期オーダー生産分のセカンドロットでは型紙を修正。身幅(胴回り)を少し詰め、反対に肩周りの窮屈感を少しだけ解消した。
今回の第三期オーダー生産分(サードロット)にも、ブラザーの声を反映したセカンドロットの型紙を採用する。
第三期生産分、新たな変更点。
サードロットでは新たな仕様変更も加える。「OG-4」の特徴的なディテールであるコーデュロイの襟。下写真の通り、この襟の内部には芯材を貼っているが、今回からさらに厚い芯材へと変更する予定だ。
「OG-4」はノンウォッシュのデニム生地を使ってジャケットに仕立て、完成後に洗い場に持ち込み、大きな洗濯槽でウォッシュを施す。そして、大型の高温乾燥機で一気に乾燥させる。
旧式力織機で織り上げた「OG-4」のデニム生地は防縮加工を施していないため、乾燥によって「縮み」と「捻れ」が生じる。その際、コーデュロイとデニム生地の縮率が異なるため、襟に歪みが生じやすい。
それも風合いであり、決してマイナスポイントではない。むしろ、襟の歪みや丸まりで酒が飲めるというツワモノ愛好家もいるくらいだ。
日々の洗濯によって歪みが生じても、当て布をしてアイロンを軽く当てればピシッとなる。だが、襟のキッチリ感、シッカリ感を少しでも向上させるために、今回の生産分からより厚めの芯材を採用することにした。とはいえ、素材の特性上、必ず歪み等が発生することはご理解頂きたい。
価格は2万3000円(税抜)。
旧式力織機で織り上げた、昔ながらの14.5オンスのセルビッチデニム。何度もサンプルを作り、ようやく辿り着いたデザイン。そして、「デニムの聖地」岡山児島でもトップクラスの技術、設備、規模を誇るアパレルナンバの職人たちによる完全ハンドメイド。絶対の自信を持ってオススメできるプロダクトだ。
デリバリーは5月中旬〜。
すでにアパレルナンバの生産ラインを確保し、ゴールデンウィーク明けからデリバリーできる体制を整えている。肌寒い梅雨の時期には「OG-4」が活躍してくれるだろう。
※生産状況に応じて納期が前後する場合があります。
<サイズチャート>
※上記は「OG-4」をランダムに数着選び、実際の寸法を計った平均値となります。
※上記はワンウォッシュ後の数値です。
※上記は前ボタンを閉じ、床に平置きした状態で計測しています。
※個体差により数値には誤差が生じる場合があります。
■肩幅:左右の肩(頂点)の直線距離
■着丈:背中の中央。襟の取付位置から裾の下端までの直線距離
■身幅:左右の脇下の直線距離
■袖丈:肩の頂点から袖(カフス)の先端までの曲線距離
「BROS VOICE」も参考に。
「OG-4」の初回生産分(ファーストロット)を所有しているブラザーが寄せてくれた、着用感に関する「生の声」も参考にして頂きたい。
ただし前述の通り、今回お届けする「OG-4」では
■胴回りを少し詰める
■肩周りの窮屈感を少しだけ解消
に対応済みだ。
全プロダクト共通のサイズ感。
「Original Garment Brothers」のプロダクトは実店舗での販売を一切行なっていない。オガワのSNSやこの「O.G.BROS.WEB」でプロダクトを紹介し、「O.G.BROS.SHOP」でオーダーを募る完全受注生産だ。
そのため、サイズ選びに不安を感じるブラザーがいることも承知している。試着の機会を提供できないことは心苦しい限りだが、すべてのジャケット類は共通のサイズ感に設定している。
例えば、既にレザーJKTや冬用JKT「OG-7」を所有しているブラザーは、同じサイズの「OG-4」を選んで頂いて問題ない。
一方、今回初めて「OG-4」を購入してくれたブラザーは、今後レザーJKTなどのサイズ選びで迷うことは少なくなるはずだ。
骨太な男のデイリーウエア。
馬革JKTが男の「戦闘服」であるならば、デニムJKTは究極の「普段着」となる。
立派な木製ハンガーが馬革JKTの定位置ならば、無造作に放り投げたソファがデニムJKTの定位置となる。
分厚く硬いヘビーオンスデニムを気合いを入れて着込むことも悪くはないが、体に吸い付くようなストレスフリーなデニムJKTに手が伸びる歳になった。家の中でも家の外でも、気軽に羽織り、脱いだ後は放っておけばいい。
色落ちはデニムの醍醐味だが、色落ちのために無理をするのはカッコ悪い。濃淡メリハリのある色落ちの「OG-4」も、全体的に淡いブルーになった「OG-4」も、ブラザーの生き様が滲み出ていれば、すべてが唯一無二。カッコいい。
岡山児島の仲間たちと作り上げた理想のデニムJKT「OG-4」。このプロダクトを手にしてくれる骨太なブラザーとの出会いこそが、オガワのモノ作りのモチベーションであり、最高の愉しみなのである。
ご購入は「O.G.BROS.SHOP」にて。
O.G.BROS.SHOPTHANK YOU SOLD OUT
<ご確認・ご注意>
※完全受注生産のため、ご注文後のキャンセル、サイズ交換、返品、返金、交換はできませんのでご注意ください。
※万が一、商品に欠陥があった場合は、返金にて対応させて頂きます。
※デニム製品はウォッシュや乾燥時の環境によって縮率が異なる場合があります。サイズチャートの数値は参考値です。実際の製品と誤差がある場合があります。
※業務用乾燥機で高温乾燥しているため、お届け時には上記数値より縮んでいる場合があります。着用しているうちに生地は若干伸びます。
※ワンウォッシュ加工により、縫製箇所から余分な糸が出る場合があります。
※防縮加工を施していない旧式力織機で織ったデニム生地を使用しているため、洗濯により捻れが生じます。味わいをとしてお楽しみください。
※デニム生地とコーデュロイ生地は縮率が異なります。洗濯や乾燥によって、襟に歪みやたるみが生じる場合があります。
※炎天下の車内や火の近くなど、高温になる場所での保管や着用により、ボタンやリベットが熱くなることがあります。くれぐれも火傷にご注意ください。
※肌や体に異変を感じた場合はすぐに着用を中止し、医師にご相談ください。
※火傷やその他の怪我など、いかなる場合でも責任を負い兼ねます。
※デニム生地の特性上、移染します。他の衣類や物に接する場合は、ご注意ください。
※洗濯は単品で行ってください。
※当製品における他製品への、色移り、汚損、破損、欠損、損害など、いかなる場合でも責任を負い兼ねますので、取り扱いには十分ご注意ください。
※写真は実際の商品の色味と異なる場合があります。