デニムJKTを、もう一度。

Denim JKT Project

誰もがデニムJKTに憧れを抱いている。

若かりし頃からデニムJKTは好きだった。好きではあるが、なかなか袖を通せないシロモノ。それもまた、デニムJKTだった。

高校時代にアルバイトで貯めた数万円を握りしめ、確か渋谷だったと思うが、古着ショップに向かった。長髪髭面、ベルボトムにウエスタンブーツを履いた店員に「試着していいですか」とビクビクしながらお伺いを立て、手に入れたジャケットは、リーのストームライダーだった。

レプリカジーンズのブームが到来してからは、現在でも絶大な人気を誇る、名だたるブランドのファーストやセカンドを買い漁った。一時期は6着ほどのデニムJKTを所有していたと記憶している。

着る機会は少なかった。

今でこそ、人気のアメカジブランドは独自のパターンを採用したり、現代風のシルエットにアレンジしたデニムJKTを展開している。しかし、当時のデニムJKTはヴィンテージをいかに完全復刻するかこそ宿命。ファーストやセカンドに至っては、見事なボックスシルエットで、小柄で(当時は)痩せていたオガワの体型にはマッチしなかった。

着込めば着込むほど、自分のライフスタイルを投影した色落ちを見せるデニム素材。そのデニムで仕立てたジャケットに、モノにこだわる男たちが惹かれないはずがない。誰もがジーパンと同様、デニムJKTにも憧れを抱いている。しかし、シルエットやデザイン、着心地、コーディネートなど、様々な理由で敬遠してしまう人も多いのではないだろうか。

オヤジに似合う一着を作る。

気が付けば間も無く45歳。あの頃から、体型も変わった。上には伸びないが、横には伸びた。腹部も前に膨らんだ。ファッションやモノに対する考え方にも、少しだけ余裕が生まれた。そんな折り、「Original Garment Brothers」を2018年に立ち上げ、極小規模ながらモノ作りを始めたことは、皆さんもご存知の通りである。

ならば、今の自分が気軽に袖を通せる、通したくなるデニムJKTを作ろう。ジーパンに比べれば、購買者数も少なく、話題に乏しいデニムJKT。でも、オガワの考えに共感してくれるブラザーも必ずいると信じている。

品番は「OG-4」。

オガワにとってリーバイスのファースト、セカンド、サードをモチーフにしたデニムJKTは殿堂入りに値する。各ブランドからリリースされているが、どれもこだわりに溢れ、優劣付け難い。最高の一着が手に入る今、「Original Garment Brothers」で作る必要はない。いや、作ったところで大先輩方のプロダクトを超えることは出来ない。

ならば、どんなデニムJKTを作るのか。ファースト、セカンド、サードは殿堂入り。オガワが作るデニムJKTは「代打の切り札」がいい。定番ではないが、人の記憶に残る存在。品番は「OG-4」。イメージはすでに固まっている。

自分の好きなディテールを集めるだけ。

学生時代、渋谷の古着屋で手に入れたストームライダーのイメージが強烈に残っている。襟はコーデュロイだ。

フロントにはファーストやセカンドのようなプリーツを入れる。ただし、ダブルではなくシングルでいい。プリーツの固定は長方形ステッチではなく、銅製の打ち抜きリベットが好みだ。

ポケットはフライトジャケット「A-2」のような、シンプルで四角いデザイン。フラップは要らない。なぜか。軽く一杯、ポケットから無造作に札と小銭を取り出してバーのマスターに手渡す。そんな無骨な男を演じたいからだ。

もっとも重要なのはシルエット、そしてデニム生地。その話は長くなるのでまたの機会にしよう。